>>空を見上げて交わした誓い<< □第2話 質問しようと押し寄せてきた生徒をかきわけてきたそいつは俺の机をバーンと叩いて ???「かー!こいつ幼なじみの顔忘れやがってこんちくしょう!俺だよ俺!」 圭介「・・・直接的に俺俺サギするやつは初めてだな」 っというと沙希が「ぷっ」っと噴出して笑っていた。 ???「沙希〜笑ってないでお前も何とか言ってやってくれよ!」 沙希「ケイくん、裕也くんだよ?覚えてないの??」 圭介「いや、幼なじみの時点で気づいてた実は」 裕也「そんな茶番いらないっすよ・・・っというか!なんで引越ししてきた時に挨拶しにこないよ??かすみねぇカンカンに怒ってたぞ?」 圭介「あ・・・忘れてたそういえば・・・」 やばい、そうだ。これはまずい。今更あさってもしかたないんだけどこれは焦る。 裕也「・・・ご愁傷様です」 ジリっと一歩下がる裕也。 圭介「へ?」 ・・・まさかな。それはベタすぎるだろ。マンガとかではよくあることだけど現実に起こるわけは・・・ ???「あら、これが転校生様??どこかで見覚えのある顔ですこと・・・オホホホホ」 後ろから鬼の声が聞こえてくる。ここはいつから地獄になった? 意を決して後ろを振り返る。すると・・・ ???「おかえりなさいませ〜風見圭介様〜」 圭介「かっ・・・かすみねぇ・・・」 顔は笑ってるが眼が笑ってないとはこのことか。死んだな俺。 霞「なんで〜引越ししてきて〜一週間以上あったのに〜一度も〜挨拶に〜こないの〜かなぁ〜??」 言い方が怖い。ぜひ今目の前のこの方を皆様方に見せたい。文章では伝えられない。 圭介「いや・・・その・・・忘れてたとかそんなんじゃなくて・・・」 霞「じゃぁ・・・なに??」 圭介「あのその・・・」 落ち着け俺!こんなとこでゲームオーバーなのか?? 圭介「・・・急に転校してきて脅かそうと思って!」 霞「・・・あーなるほど。へぇ〜」 表情が軽くなる。乗り切ったか?? 霞「っんなわけあるかぁ!天誅!!」 圭介「ぐはぁ!」 どこから出てきたかわからないストーブで殴られる。 圭介「なんでストーブ・・・?俺今日殴られるの二回目だし・・・」 バタっ。 裕也「おい!圭介!しっかりしろ〜!」 沙希「死んじゃやだよ〜ケイくん〜!」 ■隠岐見蔵島 保健室 圭介「ん・・・」 沙希「あ、ケイくん大丈夫??」 裕也「ったく・・・いきなり心配させんなよ」 霞「だって〜・・・」 ???「お、お目覚めかな。具合はどう?」 話しかけてきたのは若い先生。いわゆるイケメンである。 圭介「はい、大丈夫です。ご迷惑をおかけしました」 ???「いやいや、これが僕の仕事だからね。それにしても転校初日にいきなり倒れるなんてどうしたんだい??」 圭介「いや・・・その・・・」 霞「アハハハハハ・・・」 ・・・まったく笑えない冗談である。 ???「・・・まぁ詳しいことは聞かないでおくよ。僕はこの学校で保健室の先生やってる矢崎亮介だ。君は風見圭介くんだよね?」 圭介「あ、はい。よろしくお願いします」 亮介「うん、よろしく。っと、そろそろ始業式も始まるみたいだし行った方がいいよ?」 圭介「あ、もうそんな時間ですか」 亮介「世間話はまた今度させてもらうよ。ではお大事に」 俺たち3人は保健室を後にした。 裕也「新入生は可愛い子いるかな〜♪ 霞「またあんたそんなことばっかり・・・」 沙希「ほら、早く早く♪」 圭介「おいおい、俺一応さっきまで倒れてたんだから・・・」 はっはっはと笑いながら去っていく4人。 亮介「そう・・・か。あの子が風見圭介」 確かに・・・いい眼をしていた。 亮介「また仕事が増えそうだな」 -2話 終- □ 戻る |