>>空を見上げて交わした誓い<< □第2話 ■隠岐見蔵島 通学路 時間的にはかなり余裕がある感じででてきた。徒歩で15分ぐらいだけど30分以上前に家を出た。 沙希「おはようございま〜す♪」 おばさん「あら、沙希ちゃんおはよう。・・・あら?隣の子は見ない子だね??」 圭介「あ、どうも。この前引っ越してきた風見圭介です」 おばさん「あーあなたが風見さんの?」 圭介「はい、よろしくお願いします」 おばさん「はいはい、よろしくね♪それと・・・そうそう。沙希ちゃん帰りに野菜あげるから寄っといでね」 沙希「はい、いつもありがとうございます。ではそろそろ行きますね♪」 おばさん「いってらっしゃい二人とも」 おばさんに見送られてその場を後にする。 圭介「いつもあんな感じ??」 沙希「うん、そうだね。やっぱり朝は挨拶した方が気持ちいいしね」 ・・・挨拶・・・か。 ■圭介 小学校入学式の次の日 今日から学校だ。どんな子がいるんだろうと ワクワクしていた。 教室の前まできて立ち止まり一度深呼吸をする。 圭介『ふぅ・・・やっぱり最初は挨拶が肝心だよね』 ドアに手をかけ、ガラガラガラと開けて「おはよう」っといいかけて声を止める。 男A『・・・・・・』 カリカリカリと参考書見ながらノートに解答を書いている子や 女A『・・・・・・』 小説を黙々と読む子。 その他にも人はいっぱいいたけどみんあ似たり寄ったりで会話を交わしている者など一人もいなかった。 圭介「(俺の前の環境に挨拶なんて二文字はなかったな)」 沙希「ん?どうしたの??」 ボーっとしてたのか覗き込んでくる。 圭介「いや、なんにもないよ。ちょっと考え事してただけ」 沙希「そっかそっか。なにか心配事や相談事があったら言ってね??引っ越してきたばかりで色々あると思うし・・・」 圭介「あぁ、大丈夫わかってるって。ありがとう沙希」 その後も、先ほどのおばさんのように挨拶を道沿いにいる人たちにして通学していった。 なんだか通学だけでも新鮮な感じがした。もちろん通学路が変わったのもある。でもそれ以上になにかが違う気がした。 ■隠岐身蔵島 中学校正門 圭介「じゃあ俺は職員室にいかないと行けないからここで」 沙希「あ、そうだね。職員室の場所わかる??」 圭介「わからないけどなんとかなるだろ。大体どこの学校も同じような場所にあるし」 沙希「ほんとに??それならいいけど・・・」 ちょっと心配気味な沙希。 圭介「それじゃまた後でな。一緒のクラスになれるといいな」 沙希「うんそうだね、楽しみにしてるよ♪」 じゃあねっと言って教室があるだろう棟に向かっていく。 圭介「さてっと・・・たぶんこっちだろうな。あの棟だけきれいだし」 とりあえずその棟に入ってみることにした。 圭介「・・・・・・」 キーンコーンカーンコーン 登校時間を告げるチャイム。 圭介「まぁ察しの通り迷ったわけで」 なめてた。学校ってわからないと迷路みたいだ。 その辺の人に・・・聞いて・・・お、ちょうど部屋から出てくる生徒が。 圭介「おーい、ちょっといい??」 ???「・・・なんのようで・・・あら?どちらの方で??ウチの学校の制服を着ていらっしゃるようですけど・・・」 圭介「あ、俺転校してきたんだそれで職員室を探してて・・・」 ???「職員室ならここですわよ?」 ピッとさきほど彼女がでてきた部屋を見ると職員室と書かれた札が。 圭介「あ、ほんとだ・・・」 さやか「ん・・・ボタンを見る限り私と同じ2年生のようですわね。お名前はなんと??の前に。名前を聞く時はこちらからですわね。私の名前は香山さやかですわ」 今気づいたけどリアルで「ですわ」って聞いたの初めてだ。さすがにお嬢様とかもいっぱいいた学校だったけどそんな喋り方の子はさすがにいなかった。 圭介「香山さんか・・・俺は風見、風見圭介。よろしく」 っと握手するために手を出した。 香山「・・・?」 ふと一瞬顔が歪んだように見えた。 香山「・・・風見くんですわね。よろしくお願いしますわ」 ・・・気のせいか。普通に握手を交わして挨拶をした。 香山「では教室に戻りますので」 圭介「うん、呼び止めて悪かったね」 スタスタと優雅に歩いていった。 圭介「さてと。先生にも挨拶しないとな」 圭介「失礼します」 ???「あら、あなたが転校生かしら??」 中に入るとすぐそこにきれいな顔立ちの先生らしき人がいた。この人が担任?? 圭介「はい、そうです。風見圭介です」 真知子「私はあなたのクラス2-Cの担任の神谷真知子よ。よろしくね」 圭介「よろしくお願いします」 真知子「じゃあ細かい挨拶は抜きにしてそろそろ時間やばいから教室にいきましょうか」 出席簿を持ち職員室から出て行ったのでそれに着いていく。 いい先生みたいなのでとりあえずは安心だ。 ■隠岐見蔵島 中学校3F 2-C 教室の前に立つ。中で先生が朝のHRをしている。 正門で沙希のクラスを聞いておくべきだった。ならばもう少しリラックスできたものの中にいるかどうかもわからないし・・・。 真知子『転校の方どうぞ〜♪』 なんて考えてる間にもう俺の出番のようだ。 ゆっくりとドアを開け教室に入る。 教卓の横に立って教室を見渡す。 っとその中で手を振ってる人物が・・・二人?? 沙希「(おーい!やったね〜!)」 と口パクで言う。 こっちも軽く手を振り替えしておく。 教室の視線も同時に沙希に向けられて照れていた。 もう一人は・・・男だけど・・・どこかで見たような・・・? 真知子「はいはい、彼女に挨拶するのはいいけど今は自己紹介自己紹介♪」 違いますよと否定したかったがさっさと挨拶して終わるのがいいだろう。浮いてる気がしてくるし。 圭介「えーっと、風見圭介です。よろしくお願いします」 簡単に挨拶を終えてパチパチパチと拍手で迎えられる。みんな好奇心むき出しの眼差しがなんとも照れくさい。 真知子「わからないことが色々あると思うからみんな教えてあげてねー?じゃ席はちょうどさっき手を振ってた麻生の隣だから」 圭介「あ、はい。わかりました」 席に着くと沙希が小声で「よろしくね♪」と声をかけてきた。 真知子「じゃぁ始業式あでもう少し時間あるからこのまま指示が教室待機な〜。転校に質問攻めして困らせないようにな」 みんな「はーい!」 っと返事したところでいきなり ???「おいおい!いきなり無視はないだろ無視は〜!!」 っと飛びついてくるさっきの男。 誰だっけ?? □ 次のページ |