>>空を見上げて交わした誓い<< □第3話 ■[4月3日] ┗隠岐見蔵島 自室 沙希「お〜い?朝ですよ〜?」 圭介「Zzz・・・」 沙希「起きないと遅刻しますよ〜?」 圭介「うぅん・・・」 沙希「ご飯食べないんですか〜?」 圭介「ん・・・ばあちゃん声若くなってない?」 沙希「・・・む・・・(プチっ」 ズルズル・・・ 沙希「うんしょ・・・うんしょ・・・ふぅ・・・」 沙希「せぇの・・・おりゃっ!」 圭介「ぶへぁっ!」 ■隠岐見蔵島 居間 午前7時15分 圭介「なにも殴らなくても・・・」 沙希「ふんっ」 朝から扇風機で殴られて、怒ってるのは沙希。これはどういうことで?? 圭介「なんで怒って・・・」 沙希「ご馳走様〜」 パパっと食べていた朝ごはんの食器を片付ける。 圭介「俺まだ食って・・・」 沙希「(ギロっ)」 圭介「ご馳走様でした・・・」 ひょいっ あぁ・・・さようなら俺の朝ごはん・・・。 ■隠岐見蔵島 通学路 圭介「なぁ、なんで怒ってんだ??俺なんか悪いことした??」 沙希「ふんっ・・・」 昨日は横に並んで途中で会う人会う人挨拶してたのに今日は少し先を歩いて肩を怒らせながら歩いてる。それを悟ってか周りの人も声をかけない。 おばさん「(ちょっとちょっと)」 っとそこで昨日のおばさんが話しかけてきた。 おばさん「(沙希ちゃんどうしたの??えらくお怒りのようだけど・・・)」 圭介「(いえ、俺にもさっぱり・・・)」 おばさんと共に顔をかしげる。 おばさん「(あの子怒ったら怖いからねぇ〜大変だったでしょ??)」 圭介「(それはもう・・・)」 今日の朝のことをおばさんに話す。 おばさん「(うーん・・・それが本当ならなんで怒ってるのか全然わかんないわね)」 圭介「(でしょ??どうなってるやら・・・)」 沙希「早くこないと置いてくよ!」 圭介「はっはい!」 おばさん「大変だねぇ・・・まぁがんばりなよ♪」 ハハハと苦笑いを送って沙希の元へ走る。 圭介「なぁ、そろそろなんで怒ってるか・・・」 沙希「あら、あの子・・・」 理由を聞こうとしたところで沙希が誰かを見つけたようだ。 圭介「ん?自転車の前でうずくまってるけど・・・」 その子小学低学年ぐらいの少年で特になにをしようともせずじっと自転車のある一転を見つめている。 圭介「(チェーンでも外れたかな?)」 沙希「ね、困ってるみたいだし助けてあげようよ」 圭介「あぁ、そうだな」 少年の元へ駆け寄る。 沙希「どうしたの〜?」 少年「!?」 明かな警戒の表情。俺にかまうなというオーラだしまくりである。 沙希「ほら〜ケイくんが怖い顔するから〜」 圭介「これは生まれつきだ」 機嫌直ったと思ったのにまだ微妙に怒ってるのか。 とりあえず少年の自転車を覗き込む。 圭介「ん・・・やっぱりか。ちょっと貸してみ」 この程度はお手の物なのでチョイチョイっと直す。実に十数日ぶ・・・り? 圭介「(この島はチェーンが外れている人がいるとイベント発生!?)」 などと馬鹿げた話は置いておいて。 圭介「そういえばちょっと前にもチェーン外れて困ってたやつがいたな←(地雷)」 沙希「ギロっ」 ここが地獄ならエンマ大王とはこいつのことではないだろうか。今一瞬牙が見えましたよ。 圭介「とっ・・・とりあえず直したぞ、ほら」 少年「・・・!」 バっと自転車を奪い取って去っていく。 圭介「・・・お礼もなしか。まぁ元々お礼されるためにやったわけじゃないけどありがとうぐらい言っても・・・」 沙希「うーん・・・恥ずかしがりやさん??」 圭介「沙希が怖かったんじゃないか?←(本日二度目の地雷)」 ごごごごご・・・←沙希のオーラの音 圭介「おま、右手に何持って!」 沙希「天罰!」 圭介「それかすみねぇの技!」 バスンっ! 圭介「(俺って・・・本当に主人公・・・?) バタっ。 □ 次のページ |